2014年07月30日

間取りのいろいろ

敷地が間取りを決めるお話をしました。

間取りを考えるには「原作」の元となる、こうあったらいいな・・・・的な自分の考えが必要というお話もしました。


なんだかとても難しいようにも思えてしまいますね。すみません。


少し視点を変えます。


5LDK110uくらいの間取り、考えてもらえませんか・・・・

プランを作るのが早い人なら、30分くらいでそれなりのプランは完成します。

たぶん、わたしもそれくらいのスピードでできるでしょう。

しかもそれは大変合理的で、無駄のないプランです。建売住宅やハウスメーカーなどは、こういうプランをお客さんに出せば、文句が出ず気に入ってもらえることを知っています。

(わかり易く言えば普通のプランです)


一方で、試行錯誤しながらプランを通し要望を形にしていくことに楽しみを見出す人もおられます。建築家に依頼する人はこのタイプでしょうか。

(少し変わっていて、味があります)


同じ値段でも、食事をするとき、お手ごろ価格の人気のチェーン店を選ぶか・・・・、店は小さいながらもシェフが腕によりをかけて作った料理が最高と考えるか・・・・

これと似ています。


チェーン店は不特定多数の人々の口に合うよう最大公約数的に味を研究します。それがもっとも利益が上がるからです。当たり外れがなく安定していますが味のサプライズは期待できません。

一方小さなお店は、自分の腕に自信がありますから、お客さんを楽しませる味のサプライズが期待できますし、シェフと心が通じれば多少の無理はきいてくれたりと、お互いの信頼関係がウェイトを占めたりします。


プロが作った間取りでも、

@ 面白みはないけれど、最大公約数的に「まあよい」と感じる間取りを選ぶ(ハウスメーカーなど)

A 建築家と信頼関係を築き、自分の思いを追求する


住まいにかけるトータルなコストが同じであったらどちらを選ぶかは、どちらが良いかということより、どちらが自分の性格に合っているか、で決めるほうが確かかもしれません。


プロが考えた「間取り」と一口に言っても、それぞれ目指しているところが違います。

そのあたりを何となく理解していただけたらこのブログをより楽しんでいただけると思います。

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2014年04月07日

自分に合ったキッチンを

 住まいを考えるとき、主婦が高い関心をもつ場所は何と言ってもキッチンではないでしょうか。

 主婦にとって自分の城ともいうべきキッチン。たくさんの主婦向け雑誌にも今流行のキッチンや外国製のキッチン、そして収納に関する様々なアイデアなど、どれも「なるほど」と読んでいても楽しくなるような記事がたくさんならんでいます。


 キッチンのショウルームに行っても、換気扇やワークトップ、扉周りのデザインもそうですが、収納関係などは結構細かいところまで気を配った設計がなされていて、主婦の気持ちをしっかりつかむことを忘れない製品がたくさんならんでいます。


 でも、ここで惑わされてはいけないことをあえて言っておきます。多くの人がいいと思うキッチンスタイルが自分にも当てはまるかといえば決してそうではないのです。流行の洋服がすべての女性に似合うかといえば決してそうではないように、キッチンも自分にあったベストなものを考えていく必要があります。

そのポイントはいくつかあげられます。


予算などハードな部分はさておき、ソフトな部分では次の3点は特に重要と考えます。


@ 暮らしの中のキッチン・・・誰のためのキッチンか。

A 自分にとっての使いやすさとは。

B そのキッチン空間はあなたにとって楽しい場所かどうか。


これから具体的に考えてみたいと思います。つづく・・・

2014年03月26日

リビングは何するところ?

リビングは何するところ?

 教えている学生にLDKの設計をやらせるとほとんどの場合、リビングにはソファとテレビが描かれています。
「もっと他の発想はないの?」と聞くと首を傾げる学生がほとんどです。それだけリビングにはソファとテレビが当たり前のように定着していることのあかしなのですが、もしリビングからテレビとソファを取り除いてしまったらあとに何が残るのか・・・そんな切り口からリビングの設計をスタートさせるのもひとつかも知れません。

 そもそも日本人のDNAにリビングという遺伝子は組み込まれていませんでした。それが無理やり入ってきたのは戦後のアメリカ文化を取り入れた時からです。
 それまでの日本は「茶の間」という空間がありました。ちゃぶ台が部屋の真ん中に置いてあってそこで家族が食事をしながら今日一日あったこと話す・・・そんな一家団欒の風景がありました。
寝るときはちゃぶ台をたたみ、家族が川の字になって寝る。

 アメリカは個人を重んじる文化です。「個人の尊重」の対局に位置するものは「家族間のコミュニケーション」です。個人を尊重すればするほど、家族間のコミュニケーションは重要になってきます。この対立する2つの概念がアメリカではちゃんと成り立っているのです。
 ところが戦後、日本にかつてなかった西洋の文化を急いで取り入れなければ時代に遅れる・・・という危機感から「個室」とか「LDK」とかのスタイルが一気に広まりました。
しかし、個人主義とかコミュニケーションとかそういう対立概念を持たない日本人にスタイルだけを無理やり押し付けられてもすぐには体に馴染みません。戦後70年を迎えようとしていますが、おそらく「アメリカ的リビング」が我々の体に馴染むのはもっと長い年月がかかるかもしれません。
 つまるところ、日本人にとってのリビングはアメリカのような「個人あってのリビング」ということではなくて、古くから伝わっている「茶の間の延長線」と考えたほうがしっくりいくかも知れません。・・・続く

2014年03月25日

住まいの顔として

 玄関を入るとその家の雰囲気みたいなものが伝わってきます。


「広いなあ」「手入れが行き届いている家だ」とか視覚的な感じ方から、その家独特の匂いとか、家族の空気みたいなものまで一瞬で伝わってきたりします。


 広くても殺風景な玄関もあれば、たとえ狭くてもどこか凛とした空気が漂う玄関もあります。それはちょうど初対面の人に会った時のような印象を持つ感じ方と同じではないでしょうか。


 玄関は家の入り口であると同時に、そこに住む家族の象徴とも言えます。そう考えると玄関に様々な機能や工夫を盛り込むことはいい玄関をつくる方法の一つでもありますが、家族が幸せで豊かであれば玄関も自然と豊かな空間になっていくとも考えられます。逆を言えば、豊かで行き届いた玄関は家族を幸せにするとも考えられます。

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2014年03月24日

接客のためのスペース

 親しい間柄の人でも、「ちょっとおしゃべりがしたい、かといって家の中に入ってもらうほどでもない・・・」


 そんな時に少し小振りでインテリア的にも配慮した椅子やテーブル、ベンチなどの接客アイテムがあると大変便利です。


 また来客が腰掛けた時に見える景色も大切です。ちょっとした飾り付け、自然光の入れ方、あるいは外部の庭(中庭や坪庭)などが視界に入る工夫をすることでより一層心なごむ空間になります。

きっとおしゃべりにも花が咲くでしょう。

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2014年03月23日

玄関と勝手口くっつけたら

 靴を脱ぎ玄関ホールに立つと廊下があり廊下から各部屋につながっていくわけですが、これ以外にも別のルートがあると便利なものもあります。


 玄関土間から靴を脱がずに別の空間・・・(ユーティリティーや勝手口など)につながってあると便利なことが多いのです。(下図Fig-4

買い物から帰った時に、直接キッチンに行けるようにしたり、収集ゴミを出しやすくしたり・・・などなど


 サザエさんの漫画で三河屋さんが玄関ではなく、キッチンの勝手口に注文を聞きに来るシーンがありますが、あれは実に理にかなった光景です。お酒やしょう油、お米などキッチンに必要な食品を家の中を通らず直接キッチンに運んでくれるのですから。その便利な機能を玄関横に持ってくるのです。主婦の裏方動線を玄関に直結させて勝手口の機能を持たせる工夫の一つです。これによって勝手口をなくすことも可能です。勝手口がなくなれば、防犯上の心配もひとつなくなるというものです。


ブログ玄関_R.jpg

2014年03月22日

衛生・身だしなみの場所

 花粉症に悩む人や子どもが帰宅した時の手洗いなどの衛生面から、玄関に手洗い洗面器を設置するのが増えてきました。手洗い洗面器と言っても様々な機能が要求されるのでそれに見合った収納や設備は考慮しなければなりません。また、設置場所が玄関ですから来客にも目につきます。なので玄関の雰囲気を考慮したデザインの洗面器を選択することも大切です。


 水滴が飛んで、それが乾くとシミになったりして絶えず掃除が必要ですから設置場所は考えなくてはなりません。洗面器が玄関の主役にならず、ひっそりと佇んでいて、それでいて使いやすい場所でしょうか。(前回ブログFig-3)また身だしなみのための全身鏡も有効です。

2014年03月21日

収納するものはたくさん

@ 靴の履き替え 
  下足箱が必要になりますが、知らず知らずに靴は増えていくので、最近はシューズクローク形式が重宝されます。玄関土間からシューズクロークを通過して家の中へ出入りをするようなプランにしますと、下宿屋のように玄関に靴が並ぶのを防ぐという利点があります。(下図Fig-1)また収納量も下足箱に比べると格段上がります。

ただ、人間が入れるスペースがどうしても必要になるので、家全体の面積バランスや収納量を考慮して大きさを決める必要があります。
また匂いの問題も発生しますので、外気に面して小窓を設けるか、換気扇を設けるかして通風を考慮することも大切です。

A 雨具、防寒着や帽子などの脱着
  @のシューズクロークの一部に雨具や防寒着などを収納するスペースを組み込んだり、別にスペースを設ける場合もあります。(下図Fig-2)

B アウトドア、スポーツ用品など趣味の道具の設置場所(下図Fig-2)
  人によってアウトドア、スポーツ用品などの道具は違いますが、キャンプ用品、ゴルフバッグ、釣りの道具などなど。子どもができたりしますとさらに野球用品、サッカーボールと限りなく増えていきます。そして共通するのは、下足とちがって体積が大きいことです。体積が大きいとそれを収納するスペースも必要になります。

1箇所にまとめるだけのスペースが確保できればいいのですが、できない場合はどこかの収納スペース(押入れなど)に入ってしまう事になります。ただライフワーク的に趣味のことを考えていたい人にとっては、間借り的にしまっておくということより思い切ってたとえ2畳程度でも趣味の部屋を作り、床下、天井裏などを収納空間として利用できるスペースを確保し有効活用するのもひとつの手でしょう。

C ベビーカー、車椅子などの補助器具の設置場所
  ベビーカーや車椅子は収納場所もそうですが、特に車椅子は介助作業や車椅子が回転するそれなりのスペースが要りますし、段差解消のためのスロープなど想像以上に大きな空間が必要になってきます。車椅子を乗り換えるかそのまま室内まで行くか、車椅子を玄関で降りて室内は歩行するなど、それぞれのケースによって違いますので、生活全般と照らしあわせ、目的にあった玄関づくりが必要になってきます。

ブログ玄関_R.jpg

2014年03月20日

玄関は機能がいっぱい

日本独特の空間に玄関があります。
玄関には土間があり、その先に一段高い玄関框があります。
靴を脱ぐ習慣は東南アジアなどの地域にもみられます。もともとは、日本をはじめ湿度が高い国では湿った靴を床に持ってこないという衛生面から始まったと言われています。日本では靴を脱ぐ事によって「湿度から守る」と同時に、外界の喧騒を忘れ「清めて入る」といった厳かな意味合いもあります。少しオーバーですが日本人にとっての玄関は外と内の結界を意味します。そう考えると精神面や物理面など様々な機能を持った空間と考えることができます。
外と内の接点(交わる場所)に働く機能・・・・具体的には
@ 靴の履き替え
A 雨具、防寒着や帽子などの脱着
B アウトドア、スポーツ用品など趣味の道具の設置場所
C ベビーカー、車椅子などの補助用品設置場所
D 衛生、身だしなみの場所
E 他の空間への通過場所
F 接客のための空間
G 住まいの顔としての役割
などなど本当にたくさんの機能があります。
では具体的に考えていきます。
posted by ばばちゃん at 16:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 設計 玄関 玄関は機能がいっぱい | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年02月20日

家相

住まい造りを考えていく上で、一度は頭の中を通過するものに「家相」があります。
鬼門(北東・丑寅の方角)に便所は避けたいとか、玄関は南がよいなど・・・・

もともとは、古代中国の三王国、夏(か)・殷(いん)・周(しゅう)が栄えた時代が起源とされ、その後日本に伝えられてきました。

中国大陸の北には黄河が流れていますが、この黄河の中流域あたりは気候的に寒暖が激しいところで、河の流れ方も直角になっていて、しばしば氾濫していました。国を豊かにし安定させるためには、水が豊かでなければなりません。河が氾濫しては作物は育ちません。

またこの中流域の北東(鬼門)は蒙古です。蒙古は黄河の氾濫に乗じていつも攻める機会をうかがっていました。

そういう身の危険を避けるためには黄河をきちんと修復しなければなりません。当時治水事業は国を守る国家的プロジェクトでした。水を治める者が国を治めると言われるように、この治水事業に成功したのが夏の禹王(うおう)王です。

その後も中国では北東(鬼門の方角)は「外敵が攻め入るところ」としてずっと警戒してきた歴史があります。
秦の始皇帝が万里の長城を築いたのは、北東から攻め入る匈奴対策でした。


地理的にも気候的にも、北東の方角は「寒風吹きすさむところ」というイメージがついてまわります。
暖かい地方の民族は寒い地方に住んでいる民族に攻め入ることはほとんどありません。やせた土地に魅力はありません。
(でもナポレオンはそんなことおかまいなしに寒い地方に攻め入って失敗していたみたいですが・・・)


逆に寒い地域に住む民族は豊かな土壌を求めて、南へ攻め入ります。
地理的には、北方民族が南に住む民族を攻めるのは考えてみれば当たり前の現象なのです。

鬼門に位置する便所が嫌われるのは、たたりとかではなく、

「家の中で北東はあまりにも寒いとことなので、脳卒中を起こしやすい」

と考えた方が自然かもしれません。



posted by ばばちゃん at 16:14| Comment(0) | TrackBack(0) | プラン 家相 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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